(2008.07.24NEW)
航空宇宙品質センター(JAQG)の役割と活動
1.はじめに目 次
2.国際航空宇宙品質グループ(IAQG)
3.アジア太平洋セクター(APAQG)
4.航空宇宙品質センター(JAQG)
5.航空宇宙 国際品質システム規格の現状
6.航空宇宙 品質マネジメントシステム認証制度
7.おわりに航空宇宙産業では、米国防総省のMIL規格が長い間使われていたが、1994年から始まった米軍の調達改革によりMIL規格体系の見直しが行われた。その結果、品質システム規格MIL-Q-9858Aも廃止され、代替規格としてISO9001が使われるようになった。ボーイング、エアバス等のプライムメーカはそれぞれISO9001を補う事項をサプライヤに要求していたが、これらを共通の要求事項として統一し、ISO9001の要求事項に追加する必要が生じてきた。
このため、1998年に世界の主要な航空宇宙関係企業が国際航空宇宙品質グループ(IAQG: International Aerospace Quality Group) を設立し、品質の向上とコストダウンを目的とする航空宇宙品質マネジメントシステムの国際統一規格(以下、9100QMSという)を制定した。
我が国も、2001年に日本航空宇宙工業会内に航空宇宙品質センター(JAQG)を発足させ、IAQG活動の進展に対応する国際的な活動を開始した。これまでに、品質マネジメントシステムに関する日本規格(JIS Q 9100)の制定、審査の仕組みづくりを終え、国内約120事業所がJIS Q 9100の審査登録を受けている。JIS Q 9100による審査登録結果は世界共通データベース(IAQG-OASIS)に登録され、これらの情報は国際的なマーケットチャンスを獲得するために活用されている。また、世界的に共通な品質向上とコストダウンの仕組みを作っていく中で、アジア、太平洋セクターの中心としてJAQGの果たす国際的な役割が大きくなってきている。2-1. 設立目的
国際航空宇宙品質グループ(IAQG:International Aerospace Quality Group)は、世界の航空宇宙メーカーが互いの信頼に基づいて強力な協力体制を構築・維持することにより、価値創造の流れの全段階において品質の著しい改善とコストの削減を実現する活動を推進するために1998年に設立した組織である。
2-2. 活動目標
IAQGの活動目標は次のようなものである。
・航空宇宙、及び防衛の分野における品質システムの共通化を図る2-3. 参加企業、組織
・継続的な品質改善プロセスを確立する
・航空宇宙、及び防衛産業におけるベストプラクティスを共有する方法を確立する
・各国政府、規制当局、及びその他利害関係者との連携を取る世界の主要な航空機メーカーと航空エンジンメーカーのほとんどが参加している。表1にIAQGの会員を示す。
表1 IAQG 会員リスト
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2-4. 組織
IAQGの組織を図1に示す。IAQGは南北アメリカ、ヨーロッパ及びアジア太平洋の3セクターに分かれて活動している。○ 南北アメリカセクターはAAQG(Americas Aerospace Quality Group)と言い、米国輸送機技術協会(SAE: Society of Automotive Engineers)が事務局を担当している。○ ヨーロッパセクターはEAQG(European Aerospace Quality Group)と言い、欧州航空宇宙防衛産業連合(ASD:Aero Space and Defence Industries Association of Europe, 旧AECMA: European Association of Aerospace Industries)が事務局を担当している。○ 日本が参加するアジア太平洋セクターはAPAQG(Asia Pacific Aerospace Quality Group)と言い、2002年7月に、日本、韓国、中国、台湾、オーストラリアの各国企業により設立された。日本航空宇宙工業会(SJAC: Society of Japan Aerospace Companies)が事務局を担当している。IAQG評議会(IAQG Council Meeting)は、3セクターを統括し活動全般の方針事項や活動目標を設定する。
IAQG総会(General Assembly)は、IAQGの諸活動を全世界の航空宇宙業界に周知徹底するとともに業界全体のコミュニケーションをはかっている。
図1 IAQGの組織
2-5. IAQGの品質向上・コスト削減戦略
9100QMS審査登録制度はこれまでにスキームが完成し、成熟段階に入った。このためIAQG設立の当初の目的である品質向上とコスト削減をさらに追求すべく、以下の通り新しい戦略目標を設定した。
新しい戦略目標は、グローバルな航空宇宙産業のサプライチェーン全体の最適化によるサプライヤ−プライムのより強固な相互繁栄を目指すものである。戦略目標達成のためのアクションはIAQGメンバーのコラボレーション、経営トップの参画、組織運営の効率化(IAQG運営システム改善)及び航空局、宇宙、防衛、サプライヤなどとの連携(関係構築戦略)のもとに行う。
ロードマップを図2に示す。
(1) 改善戦略a. 規格要求(Requirements): 従来のQMSを引き続き追求し、全てのステイクホルダーの認知を得る。
ISO9001の2008年改定にあわせ9100を見直す
既存の規格類をより広い範囲に使えるように見直す
b. 要員能力(People Capability):ON-TIME、ON-QUALITY納入(以降OTOQDという)に対応する能力を備えた要員を育成する。
IAQG用語(英語)を各国言語に置き換える辞書作成
力量管理の標準プロセス作成
ヒューマンファクターズに関する自己診断ツール開発
c. 製品・サプライチェーン(Product and Supply Chain Improvement) :OTOQDのためのサプライチェーンプロセス規格とガイドラインをグローバルに展開する。
サプライヤ管理のハンドブック作成
図2 IAQG戦略ロードマップ
(2) 関係構築戦略a. 航空局:
定期的に会合実施。
業界でできることと航空局側でできることを棲み分けながら双方に とって効率的な品質マネジメント実行の枠組みを構築する。
b. 宇宙関連機関:
9100規格を3セクターで標準規格として用いるように推進。
次期9100改定の際は宇宙業界からの意見提案も実施。c. 防衛関連機関:
今後関係強化に取り組む。
今後は相互に協力して実施できることを明確化し、推進する。まずは次期9100改定に対して取り組む このようにIAQGは従来のQMS中心から、顧客へのOTOQDサプライチェーン構築のための仕組み作りへと活動範囲を広げている。(3) IAQG改善戦略のゴールを図3に示す
図3 IAQG改善戦略のゴール
アジア太平洋セクター(APAQG:Asia Pacific Aerospace Quality Group)は、IAQGにおけるアジアパシフィック地域組織である。 APAQGの参加企業(14社)を以下に示す。
日本:(株)IHI、川崎重工業(株)、新明和工業(株)、富士重工業(株)、三菱重工業(株)
韓国:Korean Air Aerospace Division、Korea Aerospace Industries. LTD、Samsung Techwin Corporation
中国:China Aviation Industry Corporation T、China Aviation Industry Corporation U、Harbin Embraer
台湾:Aerospace Industrial Development Corporation
オーストラリア:Hawker de Havilland
インドネシア:Indonesian Aerospace
日本を除くアジアパシフィック各国の航空宇宙企業は欧州やアメリカで審査登録をしているため独自制度の確立が課題となっている。中国は9100規格(HB9100)の制定を終えており、2006年1月に航空宇宙審査登録管理委員会(CRMC)を設立した。韓国では9100規格を本年度にも制定する予定である。また、オーストラリアでは、認定機関と業界間で9100認証スキームについて調整を行うことになっている。
このような状況の中で、アジア太平洋セクターを統括するAPAQG-RMC(Registration Management Committee)の設立準備が始まっている。
4. 航空宇宙品質センター(JAQG)
4-1. 設立目的
航空宇宙品質センター(JAQG: Japan Aerospace Quality Group)は、日本の航空宇宙関連企業がIAQG活動に対応すべく品質に関する国際統一規格の制定、国際認定制度の確立などの品質改善とコスト削減を目的に、2001 年SJAC内に設置した組織である。
4-2. 活動目標
JAQGは以下の業務を実施している。
・IAQG活動に参画し、日本の要求を盛りこんだものとする。
・国際品質規格を関係官庁、諸機関と調整し、日本国内への普及を図る。
・JIS Q 9100に対応する航空宇宙審査登録制度を確立し、運用を監督する。
・APAQGとの連携
4-3. 参加企業、組織
航空宇宙関連の国内企業および関係機関がJAQGメンバーとして、活動に参加している。参加企業数は152社(2008.7.8現在)に上っている。
4-4. JAQG組織
JAQGは、社団法人日本航空宇宙工業会の中に設けられ、運営委員会、幹事会、ワーキンググループ(W.G.)、航空宇宙審査登録管理委員会(JRMC : Japan Registration Management Committee)および事務局で構成される。JAQGの組織を図4に示す。JAQGは、主にJAQGメンバーから集めた会費により運営されている。
図4 JAQGの組織
(1) JAQG運営委員会
JAQGメンバーが、JAQGの事業計画、予算、その他の重要事項を議決する。(2) JAQG幹事会
運営委員会で選任された幹事会社並びに事務局が、運営に関する重要事項を整理し運営委員会に上程したり、運営委員会からの授権された事項を審議する。(3) 航空宇宙審査登録管理委員会(JRMC: Japan Registration Management Committee)
JRMCはJIS Q 9100審査登録制度の運営を行う。JRMC は、JAQG幹事会代表メンバー3名以上で構成される。必要に応じ、認定機関(JAB)、審査登録機関(R/B)、審査員認証機関(JRCA)および審査員研修機関(T/B)に出席を求め、助言を受ける。a. 認定機関(JAB: Japan Accreditation Board for Conformity Assessment)の承認及び定期確認
b. 審査登録機関(R/B: Registration Bodies)の能力確認及び定期確認
c. 審査員評価登録機関(JRCA: Japan Registration of Certificated Auditors)の能力確認及び定期確認
d. 審査員研修機関(T/B: Training Bodies)の能力確認及び定期確認
e. 審査員の資格認定の追認
f. IAQG オーバーサイトチーム活動への参画(4) JAQG事務局
JAQG事務局は、JAQGの運営上必要な事務処理などを担当する。・JAQGメンバーの入会手続、登録および会費等の処理
・運営委員会、幹事会及びJRMCの庶務
・審査登録機関による審査結果等のIAQG−OASIS(Online Aerospace Supplier Information System)データベースへの登録 (登録料が必要)
9100QMS規格は、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001に、表2に示す航空宇宙製品の機能・性能及び安全性確保などに関する航空宇宙業界特有の要求事項を追加したものである。この規格は、日本ではJAQGが作成したJIS Q 9100、米国ではAS9100、ヨーロッパではEN9100として同じ様式と内容で発行されている(表3参照)。2005年は9100QMS規格に基づく審査登録制度に対する要求事項を定める規格(9104)が欧州、南北アメリカおよびアジア太平洋地区でいっせいに制定された。現在、9100QMSは35の言語で使われており、9100QMSは航空宇宙ビジネスのデファクトスタンダードと言われている。
表2 JIS Q 9100のISO9001に対する追加要求事項
表3 IAQG・JAQG制定規格
改善戦略 「規格要求」 - Requirements -
9100B 品質マネジメントシステム−航空宇宙−要求事項 (JISQ9100:2004)
9101C 品質マネジメントシステムの評価
9110 QMS Requirements for Maintenance Organizations
9111 QMS Assessment for Maintenance Organizations
9120 QMS Requirements for Stockist Distributors
9121 QMS Assessment for Stockist Distributors
9100QMS審査登録制度監視チーム - Other Party Management Team -
9104pre 航空宇宙 品質マネジメントシステムの審査登録制度に関する要求事項
9104-2 航空宇宙品質マネジメントシステム 審査登録制度のオーバーサイト要求事項
9104-3 航空宇宙審査員の力量及び研修コースに関する要求事項
JAQG-JRMC
SJAC 9010 JIS Q 9100 品質システムの認定・審査登録に対する要求事項
SJAC 9011 航空宇宙審査員研修コースの開発,実施及び管理に関する要求事項
改善戦略 「製品・サプライチェーン」 - Product and Supply Chain improvement -
9102A 航空宇宙 初回製品検査要求
9103 航空宇宙 キー特性管理
9107 航空宇宙産業界におけるダイレクトデリバリー権限の指針(仮称)
9114 航空宇宙産業界におけるダイレクトシップの指針(仮称)
9131 航空宇宙 不適合報告書
9132 航空宇宙 部品マーキングに対するデータマトリックス(2D)品質要求事項
9133 Qualification Procedure for Aerospace Standard Parts
9134 サプライチェーン・リスクマネジメント・ガイドライン(仮称)
改善戦略 「要員能力」 - People Capability -
9162 作業者による自主確認プログラム
注記 1) 英語タイトルのIAQG規格は、日本国内未制定(SJAC規格化検討中)
2) 9010および9011規格はIAQG規格に日本固有事項を追加した国内専用規格
6.航空宇宙 品質マネジメントシステム認証制度
IAQGは、ISO9001第3者監査とプライム監査の2本立てによる無駄を排除するため、業界共通の要求事項を標準化した9100規格と監査を共有する仕組みICOPスキームを開発した(図5)。
図5 工業会による監査の共有
9100審査登録制度を図6に示す。
企業は品質マネジメントシステム規格(JIS Q 9100)の要求事項に適合する自社の品質マネジメントシステムを構築し、それを第三者である審査登録機関に審査してもらう。 JIS Q 9100に基づく審査は、従来プライム企業などの顧客が実施してきた品質システム審査と同等のレベルであり、その審査データを従来の顧客審査の代わりに活用することとしている。審査内容はJIS Q 9100規格に対応したチェックシートが IAQGにより標準化されておりSJAC 9101 として発行されている。 SJAC 9101には、審査報告書のフォーム、質問事項、マネジメントと製品に関するキー要求事項の識別などが定められているほか、評価得点が集計されるようになっている。このチェックシートを含む審査結果に関する報告書の写しは受審会社に残すことが義務付けられているので、顧客及び法規制当局に審査結果を提示することができる。審査結果は、JAQGからOASISデータベース(ウェブサイト)に登録され、 IAQG/JAQGメンバー会社によって活用されるので、JIS Q 9100品質マネジメントシステムを構築し審査登録した会社には、顧客による監査等が省略されるほか、ベンダーリストに登録されるなどのメリットがある。
図6 9100認証制度
6.1 国際相互認証の仕組み
日本のJIS Q 9100は米国AS9100及び欧州EN9100と共に世界標準の航空宇宙産業の品質マネジメントシステム規格として制定された規格である。これらの3規格は、図7に示す仕組みによって相互認証されJIS Q 9100は米国、欧州の企業に対しても有効な規格になっている。日本では、JRMCがJIS Q 9100に対する認証制度の運用状況について監視する役割を担っている。 9100QMS規格はISO9001に航空宇宙業界特有の要求事項を追加し、独自の認定機関を設置せずにISO9001審査登録の仕組みをそのまま活用している(ICOP: Industry Controlled Other Party)。このため、JISQ9100ではISO9001の同時認証取得も可能である。欧州、南北アメリカおよびアジア太平洋地区(以降3セクターという)はそれぞれ審査登録委員会を設置し各地区のICOPを管理している。審査登録制度の3セクター間の同等性はIAQGのOversightチームが相互監視することにより担保している。
図7 品質マネジメントシステム規格の相互認証
6.2 IAQG-OASIS
IAQGは9100QMS審査登録データを登録し一元的に把握する世界統一のデータベースシステム(Online Aerospace Supplier Information System;http://www.iaqg.sae.org/iaqg/)の開発を終えた。JIS Q 9100などの9100QMSの審査登録を行うと南北アメリカ、ヨーロッパおよびアジアパシフィックのプライム会社は9100QMSに適合するサプライヤをサプライヤリストに登録する。これによりサプライヤとしての国際的評価が定まるとともに航空局、顧客、Nadcapなどの品質マネジメントシステム監査が省略されるなどのメリットがある。OASISウェブサイトの使い方はJAQGのウェブサイト(http://www.sjac.or.jp/jaqg/)で紹介している。
OASISデータベースには約9,000事業所(内、日本は約330事業所)が登録しており、OASISウェブ訪問者も100万hits/year に達している。
国際的に相互認証された審査結果がデータベースになることにより、以下のメリットがある。サプライヤーのメリット
1. プライム各社の品質の能力調査を個別に受けなくともOASISデータベース のサプライヤーリストに登録される
2. 客先発注の候補メーカーとなり、ビジネスチャンスが増える
3. 品質マネジメントシステムに関する顧客監査が省略されるプライムメーカーのメリット
1. OASISデータベースを認定サプライヤーリストやサプライヤー管理ツールと
して活用できる
2. 発注時に経験、能力のあるメーカーを選定できる
3. 能力調査、審査等を簡略化できる
6.3 関係機関
(1) JAB(認定機関)(財)日本適合性認定協会(JAB:Japan Accreditation Board for Conformity Assessment)は日本国の認定機関である。JABの役割は、要求される品質マネジメントシステム規格に対し、審査登録機関、審査員評価登録機関及び審査員研修機関の活動が国際的な基準に従い、公平透明に行われているか審査し、公式に認め、登録することである。JABは、国際相互承認協定(MLA: Multilateral Recognition Arrangement)を各国の認定機関との間で締結しており、その認定は国際的に通用する。なお、「相互承認」とは、認定機関同士が「認定」システムを相互に認証することにより国際的に通用するものとすることで審査登録の重複を防ぎ、国ごとに同じシステムの審査登録を実施する手間や時間を省くものである。"MLA"を締結していると、基準認証の手続が両国間で異なる場合であっても、自国の基準に基づいて行われた認証結果を相手国内でも受入れられる。(2) JRCA(審査員評価登録機関)
(財)日本規格協会 マネジメントシステム審査員評価登録センタ(JRCA: Japanese Registration of Certificated Auditors)の役割は、マネジメントシステム審査員の資格基準及び評価登録手順等を規定すると共に、マネジメントシステム審査員を評価・登録することである。
尚、ISO/IEC17024(JIS Q 17024)適用に伴い、日本では、それまで審査員研修提供者に対する認定を実施してきたJABに代わり、JRCAが審査員研修提供者に対する承認行為を実施している。
(3) CB(認証(審査登録)機関)
認証(審査登録)機関(CB: Certification Bodies)は、企業、工場等の品質マネジメントシステムを評価し、登録する機関である。現在、JIS Q 9100 に対しては次の機関が認定されている。
・(財)日本品質保証機構マネジメントシステム部門(JQA)
・(財)防衛調達基盤整備協会システム審査センタ(BSK)
・日本検査キューエイ株式会社(JICQA)
・ロイド・レジスター・クオリティ・アシュアランス・リミテッド(LRQA)
(4) TP(研修提供者)
研修提供者(TP: Training Provider)は、企業、工場等の品質マネジメントシステムを審査する審査員に対する教育を行う機関である。なお、航空宇宙審査員は、JISQ9001品質マネジメントシステム審査員の能力に加え、航空宇宙特有の能力が必要である。このため、航空宇宙審査員は航空宇宙産業の実務経験、品質マネジメントシステムの審査経験及びJISQ9100の研修コースに合格修了している必要がある。現在、次の機関がJIS Q 9100 に関する審査員研修提供者としてJRCAより承認されている。
・株式会社テクノファ(TF)
・株式会社ティ・エフ・マネジメント(TFM) NEW
7.おわりに
航空宇宙品質マネジメントシステム(AS/EN/JISQ9100)の認証を取得しIAQG-OASISデータベースに登録した企業はこれまでに約9,000事業所を超え、国際標準化による品質向上とコスト削減の効果がますます増加するとともに、世界規模でのビジネスチャンスを獲得する絶好の機会を世界の航空宇宙関連企業に提供している。また、航空宇宙品質マネジメントシステム規格は民間航空宇宙企業のみの規格に留まらず、各国の航空局、宇宙関連機関、更には防衛関連機関にも認知されつつあり、今後更に航空宇宙産業全体のグローバルスタンダードとしての地位を築きつつある。
一方、アジアパシフィック地区ではB787など新規プロジェクトへの中国、韓国などの航空宇宙企業の参画と相まって、各国9100認証スキーム立上げ、IAQG,APAQGメンバーへの参画等、活動が活発化してきており、APAQG議長国としてJAQGのリーダーシップの重要性がますます高まっている。
JAQGの活動は、幹事会社9社が中心となり、日本国内の航空宇宙関連企業約150社の会費により運営されているが、各種活動の多様化が進み、また国際的な場での日本の重要度が高まってきているため、JAQG活動を今後も円滑に進めるには更に多くの企業の参画を得ていくことが課題となっている。JAQG会員になると以下の多くのメリットがある。是非この機会にJAQGへの加入を検討頂きたい。
・ JAQG会員 :
国際的な先端情報を共有でき会員企業の品質向上を実現。
JISQ9100認証取得/OASIS登録で国際的マーケットでビジネスチャンス獲得・ JAQG運営委員会:
会員メンバー(SJAC会員)には議決権を、
協賛/関係機関メンバーには発言権を付与・ JAQG会員専用ホームページ :
9100QMSの最新動向をいち早く提供、
Nadcap関連情報取得、規格/活動に対する要望・問合せ可能・ 活動報告会 :
JAQGとの直接意見交換。官公庁などの最新動向を提供・ 工業会 :
工業会全体のレベルアップ、国際的位置付け確立